オランダは世界で一番の自転車大国として大変有名ですが、それだけではなく自転車に対する交通網に関しても素晴らしく整っています。
それゆえに、自転車の交通ルールもきちんとしているので、違反すると罰金が科せられます!
この記事ではオランダの自転車交通知識や、罰金も含めた注意点についてもお伝えします。
※2023年1月9日 更新
オランダの自転車専用通行帯 (専用レーン)
オランダでは自転車で走行する専用の通行帯が、車や歩行者とは別に設置されています。
その専用通行帯は、オランダ語でフィッツパット (Fietspad) と言い、自転車の他に小さい排気量のスクーターも、一緒に走行する場合があります。
歩行者はくれぐれも、自転車専用通行帯を歩かないようにしましょう!
※ 一部、歩道が無く自転車通行帯を歩行する場所もあるので、その際には十分気をつけてください。
オランダで自転車に乗ってる人は、平均的に日本より早いスピードで走行しています。
近年、電気自転車が普及しており、女性や年配の方でも軽く20〜25km/hで走っています。
また、スポーツ走行してる人 (サイクリスト) も多くいるので、うっかりしてると危険です!
私も、スポーツ用の自転車で走行する事がありますが、オランダのサイクリストは、約30km/h前後で走っていますので、万が一ぶつかってしまうと大変なことになってしまいます。
自転車の専用通行帯の見分け方
ほとんどの自転車専用通行帯は、赤レンガ色をしていますので、区別がとても分かりやすく標識でも表示しています。
自転車専用通行帯には片側通行と対面通行があり、対面通行の場合は中央部に白点で仕切られて、標識にも矢印で対面通行であることを表示してあります。
片側通行帯は車道の両脇に設置されています。くれぐれも逆走しないように!
でも実際には逆走する人もいるので、念のため気をつけてくださいね。
交通規則では、逆走すると 60ユーロの罰金!
標識以外に、分かりやすく道路に自転車の絵が描かれている場所もあります。
住宅地には自転車専用通行帯の標識がないので、なるべく右側を走行するようにしましょう。
自転車で走行時の注意点
🔵走行車線
オランダ (ヨーロッパ) は、右側通行。
(逆走は、60ユーロの罰金)
🔵右折、左折時
交差点などで道を曲がる場合は、曲がる方向に手を出して合図。
(手で合図を出さないと、40ユーロの罰金)
🔵ロータリー交差点
基本的には反時計回りですが、対面通行の場合は標識や白線でも表示。
🔵追越し
基本的には、左側から追い越し。
(右側から追い越してしまうと、100ユーロの罰金)
🔵照明 (ライト)
早朝や夜の暗い時にはライトの点灯が義務付けられており、自転車の前方と後方の両方に装着することが必要。
もし、不点灯で走行していると罰金 60ユーロが科せられます!
罰金だけでなく、自分自身の安全にも関わってきます。
私の体験でもありますが、自転車で暗闇の中をライト不点灯で走行していると、車の運転手からその存在に気付かない場合があります。
実際に、事故も発生していますので、暗くなったらライトを点灯しましょう!
ライトを点灯する時間帯というのは不明確ですが、私が地元のオランダ人に聞いたところ、道の街灯が点灯する頃を目安にと教えてくれました。
🔵信号機
交差点には、車とは別に自転車専用の信号が設置されており、ほとんどの信号機には、自転車の絵が表示されています。
一部の信号機には、下の部分にも小さい補助信号が取り付けられてあるので、見上げなくて済みます。
ほとんどの信号機は押しボタン式で、ポールに取り付けられてあるボタンが、信号機の手前に設置されています。
赤信号でも車がこなければ、そのまま走ってる人もいるのですが、実は赤信号で走行してしまうと罰金 100ユーロが科せられます!
要注意!交差点での優先順位
信号のない交差点で、自転車と車のどちらに優先順位があるのかを説明します。
上の写真は、ロータリー交差点ですが、黄色で囲んだところに注目してください。
レンガ色の舗装が自転車専用通行帯で、グレー色の舗装が車の車線です。
白い三角形が路上に表示されてありますね。この道路標識をオランダでは「サメの歯 (Haaientanden)」 と言い、三角形のとがった側が止まらなければなりません。
この場合、自転車専用通行帯 (レンガ色の路) に優先順位があります。
つまり、車が止まらなければなりません!
基本的にオランダのロータリー交差点は、街中では自転車に優先権があり、郊外では車が優先しています。このことは地元の人でもよく理解していません。
自転車専用通行帯同士の交差する場所においても、サメの歯で優先順位が示されています。
どちらに優先順位があるのか分からない場合は、このサメの歯を見れば簡単に見分けがつきます。
三角形のとがった側が止まらなければなりません。
ただ一つ注意しておきますが、標識を知らなかったり無視する人もいるので、交差点に差しかかったら念のために減速しましょう!
ちなみに、「サメの歯」の表示で優先しないと、100ユーロの罰金。
その他の参考事項
盗難と対策
オランダは自転車大国ですが盗難大国でもあるので、自転車を駐輪する場合は、頑丈な鍵をかけることが必須です!
残念ながら、それでも絶対に盗まれないという保証はありません‼️
細いケーブルやチェーンの鍵なら、簡単に切断されてしまいます。
最低限、頑丈なケーブルやチェーンタイプのカギが必要ですね!
それなら、策やポールなどにくくり付ける事ができます。
自転車に装備してあるカギだけですと、そのままかついで持っていかれる可能性もあります。
私は、街中に駐輪するときは、必ず2つの鍵をかけています!
一つは、自転車に装備されてる鍵と、もう一つは太く頑丈なチェーンの鍵を常に持ち運んでいます。
走行中の安全について
🔵ヘルメット
一般の自転車での走行に、ヘルメット着用は義務付けではありませんが、高性能の電動自転車に乗る場合は必要となります。
🔵制限速度
自転車に速度は設けられていませんが、一般に自転車道では時速30キロを超えて走ることはできません。
しかし、この定義は原付車両に対するもので、自転車には適用されません。
警察は「危険な行為」とみなした場合に、罰金を課せる場合があります。
ただし、そこに警察が居合わせた場合ですけど...
🔴走行中の携帯電話の使用について
2023年現在、自転車で走行中に携帯電話の操作をすると、€140ユーロの罰金が科せられます!
携帯電話以外にも、音楽デバイスなどの操作も罰金の対象になってしまいます。
自転車を止めた状態でなら、デバイスの操作は問題になりません。
尚、自転車走行における罰金については他のもたくさんあるので、下記のウエブサイトを参照してみてください。
オランダ語なので、Google Chrome の翻訳機能を使うと分かるでしょう。
🌐www.fietsersbond.nl/ons-werk/wetten-en-regels/boetes-voor-fietsers/
最後に
それぞれの国によって交通ルールは違いますが、オランダでの自転車走行に関する事がお分かりできたでしょうか!
交通違反に関しては、常に警察官が取り締まっているわけではないですが、注意に越したことはないですね。
もし、オランダに観光で訪れ自転車を借りて走行する場合にも、基礎知識として役立てれば幸いです。
関連記事 オランダで開催する自転車の展示会【ベネルクスで最大規模】