芸術の宝庫でもあるオランダには、小さい国としては驚くほどたくさんのミュージアムがあります。
2020年の統計によりますとオランダには、およそ630のミュージアムが確認されています。
【オランダの中央統計局、CBS（ Centraal Bureau voor de Statistiek ）による情報です。】
有名なミュージアムといえば、アムステルダム国立美術館、ゴッホ美術館、アンネフランクの家、ハーグ市立美術館、マウリッツハイス美術館、ミッフィーミュージアムなどがありますが、これらはほんのごく一部です。
そんな数多いオランダのミュージアムを1年間自由に見学できる、お得なパス「ミュージアムカード」についてお伝えします。
※2025年10月 更新
ミュージアム・カードについて
ミュージアムカード (Museumkaart) とは、オランダ全土に約500ヶ所あるミュージアムを、1年間自由に見学できる専用のパスです。
(一部のミュージアムでは完全に無料ではありませんが、割引でチケットの購入が可能)
中世の絵画から近代アートに至るまで様々な芸術を、たくさんのミュージアムで鑑賞することができます。
その他には、自動車・鉄道博物館や蒸気機関車にも乗れたり、教会、お城、植物園、風車の博物館なども対象になっています。
※左上の丸い２つのステッカーは、toeslagという追加料金を払ったミュージアムで貼りました。次回からは、記載の日付まで無料です。
※個人情報は、消してあります。
ミュージアムカードのウエブサイトはこちらから。(英語にも対応)
🌐www.museumkaart.nl
ミュージアムカードの購入方法
ミュージアムカードを買う方法は、2通りあります。
- 直接、ミュージアムの受付で購入
- インターネットを通じてオンラインでの購入
- 申込み時にカードの発行か、デジタル(アプリ)を選択
インターネットで申し込む場合 (オランダに住所のある方) は、カードが出来上がるまでに5日程かかってしまいますので、すぐに使用したい場合は直接ミュージアムの受付で購入しましょう。
2025年3月以降、オンラインで購入したミュージアムカードは、デジタル (アプリ) にも対応できるようになり、その場合は直ぐに使えるようになります。
どちらの方法で購入しても、公式サイトから登録の手続きをする必要があります。
カードの金額
※2025年2月現在の料金。
有効期間
ミュージアムカードの有効期間は1年間。
ミュージアムの受付で購入すると仮カード (紙のカード) が発行されます。
仮カードの有効期間は31日で、訪問できるミュージアムは最大５回です。
オランダに住んでいれば、1ヶ月以内にインターネットを通して正規カードの登録を行いますが、そのときに顔写真の登録も必要となります。
約5日ほどで、カードが郵送されてきます。
デジタル (アプリ) で使用する場合は、登録後にアプリをダウンロードして、アクティベートしてから利用開始となります。
オランダに住んでなく正規のカードに登録できない場合でも、仮カードの有効期間内 (31日間) には、5ヶ所のミュージアムへ訪れることができます。
カードの更新
所有しているミュージアムカードの終了期限が近付くと、更新に関する手紙 (オランダ語) が送られてきますが、手続きは公式サイトで行います。
ウエブサイトはオランダ語と英語でも表示してありますが、言葉が分からないようでしたら Google Chrome の翻訳機能を使えば、ほぼ理解できるでしょう。
2025年現在では、更新の案内は手紙ではなくEメールで送られてきます。
手順としては、ウエブサイトにログインして個人情報の入力と顔写真のアップロード、そして決済。
なお、更新時の料金は€5ユーロ安くなります。
決済が済むと登録したEメールに注文 (支払い) の案内が送られ、新しいミュージアムカードは後日郵送されて来ます。
2024年以降、ミュージアムカードに利用期限の記載は無くなり、2025年以降に更新する際には新たなカードの発行は無くなりました。
その理由として環境問題への配慮と、更新手続きを完了すると、同じカードが引き続き使えるようになります。
また、ミュージアムカードのアプリを使うと、カードを必要とせずにスマホだけで利用できるようにもなりました。
ミュージアムカードの使い方
使い方はとても簡単！
ミュージアムカードに記載してあるQRコード/バーコードを、係りの人か自分で機械にスキャンすると入場できます。
デジタルの場合は、ミュージアムカードのアプリを開き、バーコードを表示。
オンラインでミュージアムカードのチケットを申し込んだ場合には、先にそのチケットをスキャンしてからミュージアムカードをスキャンします。
仮カードの場合でも、同様に扱います。
ミュージアムによっては、時間帯による入場制限を行っているので、ミュージアムカードを所有していても、オンラインで事前にチケットを予約しなければなりません。
(例；アムステルダム国立美術館、ゴッホ美術館、アンネフランクの家、マウリッツハイス美術館、ミッフィーミュージアムなど)
オンラインでチケットを申し込んだ場合には、先にそのチケット (QRコード/バーコード) をスキャンしてからミュージアムカードをスキャンして入場します。
ミュージアムカードをスマホのアプリで使用
2025年3月より、デジタル版のミュージアムカードが使えるようになりました。
専用のアプリをダウンロードして、登録後にアクティベートする必要があります。
- iPhone, Android の両方に対応
アプリには、登録者の名前、使用期限、バーコードが表示され、500以上もあるミュージアムの詳細/情報も表示されます。
【 注意点 】
スマホに登録 (アクティベート) した場合、元のプラスチックカードは使えなくなります。
また、スクリーンショットも出来ないようになっています。
追加料金【toeslag】について
貴重な展示会を行っている一部のミュージアムでは、ミュージアムカードを所有していても、 toeslag という入場料以外の追加料金を払う場合があります。
また、ミュージアムカードに対応してない場所もありますので、訪問前に各ミュージアムのホームページで、チェックしてから訪れると間違いありません！
公式サイトからは、利用できるミュージアムが検索できます。
最後に
オランダのミュージアムの入場料は、 高いところで €25ユーロほどします。
仮に入場料 €20として、5つのミュージアムを訪れるのでしたら、お得なのが分かりますね。
€20 ✕ 5回＝ €100ユーロ
ちなみに私は、年間に50ヶ所以上のミュージアムを訪れ、その総額を計算すると600ユーロ以上にもなりました！
一見、€75ユーロは高い！...と思いますが、たくさんのミュージアムに訪れるのであれば大変お得です。
オランダに長く滞在するのでしたら、同じミュージアムでも定期的に違うテーマで展示会を行ってる場合があるので、何度訪れても興味深いものがあります。
ミュージアムの好きな方、持っていないと損ですよ！