オランダを代表する世界の名画家「フィンセント・ファン・ゴッホ」
ベルギーとの国境に近い、オランダ南部のズンデルト (Zundert) という小さな街には、フィンセントが生まれ育った家があります。
この度は、彼の人生をたどってゴッホの家に行き、ズンデルトの街を訪れた様子と、アクセスの方法も含め紹介していきます。
フィンセント・ファン・ゴッホの家
Vincent Van Gogh Huis
ここが、フィンセント・ファン・ゴッホの生まれ育った家。
小ぢんまりとしたオランダらしい建物で、となりにはズンデルトの観光案内所 (VVV Zundert) が併設された博物館になっています。
ゴッホの家の正面には1853年3月30日に、フィンセントがこの家で生まれたことを示す、石碑 (セキヒ) が埋め込まれてあります!
現在ある建物は、当時のものではなく1903年に一度取り壊され、1904年に全く同じ場所に再建されたという説明が書かれてありました。
ゴッホの家の中に入り受付を済ませると、音声ガイドの小さなデバイスが渡され、説明を聞きながらの見学となります。
言語は日本語にも対応!
展示室には音声ガイドを聞くためのセンサーが取り付けられているので、そこにデバイスを近付けると説明が開始。
ちなみに展示品は少ないので、音声ガイド抜きにして見回ると、あっけなく感じてしまいます。
ですので訪れた際には、音声ガイドでフィンセントのストーリーを、じっくりと聞いてみるのがこの博物館での目的!
まずはじめに、この部屋では主にフィンセントの人生や家族についてのストーリーを紹介。
壁には若き頃のフィンセントの大きな写真が!
よく見慣れている自画像とは違って、キリッとした青年という感じが持てます。
フィンセントには、テオ (Theo) 以外にも妹や弟がいました。
音声ガイドでは、その家族についてのエピソードが聞けます。
こちらの部屋では絵の画法などについての説明を、前方のスクリーンと合わせて見られます。
手前にはアート調の椅子がいくつか置かれてあるので、そこに座ってじっくりと説明を聞いてみました。
さらに別の部屋では、期間限定で行われているアートの展示室があります。
常時展でないのでその内容は省略しますが、フィンセントの彫刻があったので撮っておきました!
こちらは、ゴッホの家の1階にあるリビングルーム。
室内は現代風に施されていますが、ソファーには触れないようにと記されてあったので、おそらく当時の物だと思います。
展示室を見学した後に、裏庭をさっと見て回りました。
特に関心を持つような物はありませんでしたが、しいて言えば大きな彫刻があったくらいです。
ここにはテラス席のカフェがあるのですが、コロナ禍の対策措置として一時的に閉鎖中。
ということで、休憩はお預け...
以上で、展示室と裏庭を一回りした後に、音声ガイドのデバイスを返却し、ゴッホの家を去りました。
受付の観光案内所には、ゴッホのグッズがたくさん取り揃えてあるので、お土産探しにもいいですよ!
【ヒント!】
アムステルダムのゴッホ美術館でも、音声ガイドで作品の説明が聞けるので、こちらのゴッホの家と合わせて訪問すると、より一層フィンセントの人生について知ることができます!
◾️入場料 (音声ガイド付き)
13歳以上 €7.5 / 12歳以下 無料 / ミュージアムカード対応 無料
◾️営業時間
水~金曜日 10:00 ~ 17:00 / 土・日曜日 12:00 ~ 17:00
◾️ゴッホの家・ウエブサイト
www.vangoghhuis.com
◾️地図の表示
フィンセントとテオの記念碑
Teo & Vincent van Gogh Monument
弟のテオはフィンセントを支え続ける良き理解者でもあり、兄弟以上の深い親友関係でもありました。
その二人の関係を象徴するかような彫像!
この場所はゴッホの家から50mほど離れたところの、小さな広場に置かれてあり、その後ろにはプロテスタントの教会があります。
◾️地図の表示
プロテスタントの教会
フィンセントの父「テオドルス」は、この小さな教会の牧師でした。
そして、フィンセントはこの教会で洗礼を受けています。
フィンセントは若い頃、父親のように牧師を目指して勉強していたという経緯 (イキサツ) がありましたが、結局は挫折。
他にも画商や教師などの職を経て、画家としての道を見つけ出したのは27歳の頃でした。
このようなフィンセントの人生における経緯は、ゴッホの家で知ることができます。
なお、この教会では現在でも毎週日曜日に、礼拝が行われています。
◾️地図の表示
フィンセントのお墓?
教会の周りは墓地となっていて、そんな中にフィンセントの墓石がここに⁉️
あまり知れ渡っていないことですが、これは画家のフィンセントではなく、彼には1歳年上の兄がいました。
しかし、生まれてすぐに亡くなってしまい、フィンセントが生まれて同じ名前が付けられたそうです。
この墓石のある位置は、教会のすぐ傍。
ちなみにフィンセントのお墓は、フランス・パリの北30kmに位置するオーヴェル・シュール・オワーズ (Auvers-sur-Oise) に、弟のテオと一緒にあります。
ズンデルトの市庁舎と広場
ゴッホの家の反対側にあるのは、地元ズンデルトの市庁舎。
そして、建物の前には広場があります。
この広場の舗装には、フィンセントの自画像モザイクアートが施されています!
市庁舎の正面にある階段に上って撮ってみましたが、ちょっと分かりづらいのが残念。
分かりやすい写真を引用しましたが、こんな感じで見えますね!
ゴッホの家の前には、町の庁舎があります。
— アルト・オランダ (@Artoshack) October 31, 2020
そして、時を告げるカリヨンの音色🔔🎶🎵
🇳🇱Zundert pic.twitter.com/TlGlIIQUmd
この市庁舎の塔にあるカリヨンからは、定時になると美しいメロディーの自動演奏が始まるので、ちょっと聴いてみました。🎵🎶
ゴッホの家への行く方法
ズンデルトは都市から離れた小さな街にありますが、公共交通機関でのアクセスが可能です。
まずは鉄道でブレダ駅 (Breda) まで行き、バスを乗り継いでズンデルトへ向かいます。
- ブレダ駅・バスターミナル:F
- バス:115号線、Zundert 行き
- 停留所:Willem Passtoorsstraat, Zundert 下車
- バスの所要時間:約32分
【停留所:Willem Passtoorsstraat, Zundert】
バス停からゴッホの家までは、徒歩でわずか4分。
帰りのバスも同じ115号線で、ブレダ行きに乗ります。
バスは30分に1本しかないので、特に帰りの出発時刻は調べておいた方が無難です。
【参考】公共交通機関を検索するアプリ「9292」を使えば、時刻表と地図も表示されるので道案内としても役立ちます!
乗車券については、こちらの記事を参考にどうぞ。
車で行く場合には、ゴッホの家の2軒となりにあるホテル「De Roskam」の裏側に無料の駐車場があります。
◾️地図の表示
おわりに
フィンセント・ファン・ゴッホが生まれ育った、ズンデルトの街。
ここには、フィンセントの人生、画家としてのルーツの始まりがあり、ゴッホの家に来れば彼の苦悩な生涯についても知ることができます。
観光としては見所の少ない街ですが、もし、フィンセント・ファン・ゴッホに興味のあるのでしたら、是非とも訪れてみたい場所だと思いますよ!
【参考】ズンデルトに来る途中の、乗換え地点となるブレダの街について、こちらの記事で紹介しています。